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日本山岳遺産ニュース

全国4箇所を2020年度の日本山岳遺産として決定

日本山岳遺産基金は、2020年度の「日本山岳遺産」を決定し、以下の通り発表します。

アドバイザリーボードの助言のもと、事務局にて検討した結果、本年度は以下の4箇所を認定しました。各認定団体には、本年度中に助成金を拠出するとともに、山と溪谷社の媒体を活用した広報支援を行う予定です。

山名・地名 都道府県 認定団体 主たる活動
鋸山 千葉県 金谷ストーンコミュニティー 地元住民と登山者主体の社会参加型整備事業
信越トレイル 長野県・新潟県 特定非営利活動法人 信越トレイルクラブ トレイルの延伸事業
金剛山 大阪府・奈良県 金剛錬成会 登山道の維持活動と安全登山のための意識啓発活動
山王山 長崎県 新上五島町荒川郷 登山道整備活動


2020年度の日本山岳遺産認定地と認定団体

 

鋸山(千葉県)/金谷ストーンコミュニティー

【山の概要】
山頂の露出した岩肌とその下を覆う広葉樹、針葉樹の混在した緑地が独自のコントラストを表す。2019年の台風で甚大な被害を受け、倒木や土砂崩れで自然景観が損なわれた。 採石産業は独特な景観を作り出し、石切場自体が貴重な産業遺産の遺構。

【認定団体】
鋸山から産出された房州石の歴史及び産業遺産として人とのかかわりに関する調査研究や、山の景観維持のための整備・環境保全活動を行っている。

【認定理由】
近郊の一般市民にも親しまれている山で、景観維持、環境保全、安全啓発など多彩な活動を続けてきた実績を評価。

 

信越トレイル(長野県・新潟県)/特定非営利活動法人 信越トレイルクラブ

【山の概要】
長野・新潟県境に沿った関田山脈の尾根伝いのルートで、総延長約80km。手つかずの広葉樹の森が広がる。県の絶滅危惧種も生息し、山全体が国の天然記念物に制定。何世紀にもわたり信濃と越後の集落からの人や物資、文化の往来がある。

【認定団体】
地域連携を図り、自然・文化・歴史の地域資源を再認識し、トレイルを訪れる人々との交流を通じて地域の活性化・観光振興に寄与。人間と自然とが共存する里山の機能を理解するとともに新たな里山の在り方を考え、環境問題への意識の啓発を行っている。

【認定理由】
日本のロングトレイルの先駆けとして官民連携した活動内容を評価。古道を復活・整備しての延伸に期待。

 

金剛山(大阪府・奈良県)/金剛錬成会

【山の概要】
大阪・奈良・和歌山の3府県にまたがる金剛生駒紀泉国定公園最高峰で日本二百名山の一つ。大阪府内で絶滅危惧I類となっているノカラマツやミツバコンロンソウが生育、多様な自然が残る。古事記や日本書紀にも記載があり、2020年度の日本遺産に認定された。

【認定団体】
登山道の修復等の活動を実施。1996年に設置された山頂の公衆トイレについても会員が交代で日々の清掃にあたる。

【認定理由】
地域の登山愛好家や一般市民に広く親しまれている山で行政と協働して活動を続けている点を評価。

 

山王山(長崎県)/新上五島町荒川郷

【山の概要】
複雑な海岸線と山の美しい自然景観で西海国立公園に指定。五島列島全体を展望できる中通島の中央部に位置し、亜熱帯系の照葉樹林が分布、動物相も亜熱帯系の種が飛来する。遣唐使の遺跡が存在し、最澄ゆかりの山岳信仰の山。2015年日本遺産に認定。

【認定団体】
荒川郷自治会は島内4地区から構成。山王山登山道の清掃や除草作業などの環境整備を行っている。

【認定理由】
1878年に設立し、地域に根付いた環境整備活動を長く続けていることを評価。過疎高齢化が進むこの地域で、今後も活動が継続されることを期待。

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