伊吹山を守る自然再生協議会 open_in_new
認定年:2019年
助成金:470,000円
助成内容:植生保護柵の修繕
伊吹山は標高1377mの起伏山塊で、典型的な石灰岩地帯に属し、山頂にはカレンフェルト地形(石灰岩の墓石様地形)や巨大な石灰露岩が見られます。南斜面は急崖となっており、山脚部には扇状地を形成し、弥高、上平寺等の集落が形成されています。伊吹山には、滋賀県に生育する植物約2300種のうち約1300種が生育しており、滋賀県随一の植物の宝庫です。
2008年3月設立。お花畑維持管理事業、登山道維持管理事業、公衆便所維持管理事業、パトロール・啓発活動など、伊吹山の環境および景観を保全、再生するために必要な活動を行っています。平成27年度、平成28年度の2か年をかけて、山頂お花畑周辺の植生防護柵を設置し、その維持管理を実施しています。
[2020年度活動報告]
天然記念物「伊吹山頂草原植物群落」を守るため、伊吹山山頂には延長3,000メートルの植生防護柵ネットが巡らされています。近年、二ホンジカが増殖し、標高1,337メートルまでの植生防護柵ネットに多大なダメージを与えるようになりました。
2020年2月15日に日本山岳遺産の認定を受けた伊吹山を守る自然再生協議会では、2020年3月25日~6月7日(日)の間に32回の作業を実施し、助成対象事業の伊吹山頂植生防護柵ネット張り替え作業(延長500メートル)を完了しました。これらの作業は委託や請負ではなく、すべて伊吹山を愛する方々の手作業で実施したものです。八合目の駐車場まで輸送した資材を背負子で山頂まで担ぎ上げ、ダメージを受けた既存の防護柵ネットを基礎部分から掘り起こして除去し、助成金で購入させていただいた強化繊維の編み込まれたネットを設置しました。また撤去した資材については、すべて山上から担ぎ下ろし、産業廃棄物として適正処理いたしました。
その後も11月29日までの期間において、伊吹山頂西登山道の沿った植生防護柵の外側に張り合わせる作業を継続して実施しました。
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