日本山岳遺産ニュース

「日本山岳遺産基金」が2011年度の日本山岳遺産認定地および認定団体を発表

2011年11月3日、東京・銀座で第2回日本山岳遺産サミットを開催し、日本山岳遺産の認定地と認定団体を発表しました。
第2回となる本年の認定地と認定団体は以下の通りです。各団体への助成金の総額は100万円で、本年度末までに各団体と調整の上、月刊『山と溪谷』、日本山岳遺産基金ウェブサイト上で発表致します。

2011年度日本山岳遺産認定地・認定団体

認定地 所在地 認定団体
早池峰山 宮城県花巻市・遠野市・宮古市 早池峰にゴミは似合わない実行委員会
九州中央山地五家荘エリア 熊本県八代市 泉・五家荘登山道整備プロジェクト


▲中央左が早池峰にゴミは似合わない実行委員会の菅沼さん、同右が泉・五家荘登山道整備プロジェクトの炭さん。
両側がアドバイザリーボードの田中文男氏(右)、山川陽一氏、右端が当基金会長の関本、左端が副会長の川崎。

各地の詳細

早池峰山(宮城県花巻市・遠野市・宮古市)


▲地球上でここにしかない固有の植物が多い早池峰山




▲避難小屋からのし尿の担ぎ下ろしの様子

■申請団体:

早池峰にゴミは似合わない実行委員会

■概要:

岩手県の中央部に位置する標高1917mの山。日本を代表する蛇紋岩の山のひとつで、ハヤチネウスユキソウなど固有種や希少種の植物が多い。国指定特別天然記念物や自然環境保全地域、国定公園、森林生態系保護地域、岩手県鳥獣保護区特別地区に指定されている。

■団体:

1990年発足。早池峰山の清掃登山に参加して、山頂周辺のゴミを拾う活動が始まり。93年から山頂トイレのし尿担ぎ下ろしを続けている。携帯トイレ利用の普及活動や早池峰マナーガイドの配布などを行っている。

■活動計画:

し尿の担ぎ下ろしとともに、早池峰山での携帯トイレの一層の普及をめざし、早池峰オリジナル携帯トイレ作成を計画。

■評価:

山岳トイレ問題の解決のために、長年にわたって避難小屋からのし尿の担ぎ下ろしを続けながら、携帯トイレの使用と普及に尽力してきた点を評価。

 

九州中央山地五家荘エリア(熊本県八代市)


▲五家荘の山々は、奥深い九州中央山地に位置する




▲九州一円から登山者が集まり、地元の人たちと登山道・道標を整備

■申請団体:

泉・五家荘登山道整備プロジェクト

■概要:

熊本県八代市の泉町(旧泉村)に位置する。九州中央山地国定公園に指定され、山々はブナをはじめとする落葉広葉樹の森に覆われている。宮崎県県境の国見岳(1739m)を中心に、周囲を山で囲まれている。四季折々の自然と平家落人の伝説などの歴史情緒を味わえる観光地として著名。

■団体:

「五家荘宿の会」「泉町観光ガイド・インストラクター協会」「五家荘 しゃくなげ会」の3つの会で構成され、メンバーは44名。2008年に結成されて以来、五家荘エリアの登山道のコース調査、整備などの現地活動を、ボランティアの協力のもと、計12回、のべ200名近い参加者で行ってきた。
http://www.gokanosyo.net/guide/event/html/seibi_list.html

■活動計画:

今後は30座程度の山頂に標柱を設置することと九州山地全体で遭難を防止するための道標整備のルール作り、シカ食害ほかの防除活動など。

■評価:

五家荘という自然と歴史文化の豊かな地で、地元の人たちと登山者が助け合い、登山道・道標の整備を行い、遭難防止を図っている点を評価。